自営業者にiDeCoのニーズが高まる理由と背景とは?

2020/08/14

フリーランサーが加入できる年金の種類は限られている

iDeCoについて、なんとなく知っている人もいればすでに加入済みの人、イデコという言葉すら知らない人もいます。
サラリーマンと自営業者について比較すると、iDeCoの加入者は自営業者の方が多いとも言われています。
その理由と背景には何があるのか、詳しく解説していきます。

そもそも自営業者はフリーランサーであり、会社員とは加入が可能な年金の種類がごく少数に限られています。
会社員は厚生年金に加入しており、この他にも確定給付企業年金(DB)・企業型確定拠出年金(企業型DC)・厚生年金基金・財形貯蓄年金などがあります。
この他には、中小企業を対象とした中退共(中小企業退職金共済制度)などがあります。
しかし、自営業者が加入できるのは国民年金と国民年金基金、あとは民間の保険会社の個人年金保険ぐらいのものです。

会社員と比較すると、フリーランサーが加入できる年金の種類は比べものにならないほど少なく、老後の生活にゆとりを持たせるための工夫が必要です。

自営業者には退職金や企業年金といった仕組みがないので、老後の蓄えについてどうするか、若いうちからしっかりと向き合っていく必要があります。
そのような悩みを解消するためにも、iDeCoは有効な手段であると考えられます。
なぜならiDeCoは、少額投資で定期的に積立てていけば、老後は一時金または年金の受取りができるからです。
フリーランサーの年金の種類はごく少数に限られてはいますが、若いうちからiDeCoで資産運用を始めておけば、老後の生活にもゆとりを持たせてくれることでしょう。


転職した場合でもiDeCoは続けられるのが魅力

それでは、会社員がフリーランサーになった場合や、フリーランサーが会社員になった場合は、iDeCoは継続できるのでしょうか。
また、中小企業から大企業に転職したサラリーマンは、今後もiDeCo を続けられるのでしょうか。
iDeCoに加入している人は、転職・結婚・離婚など職業やライフスタイルに変化が生じた際にも、継続することが可能です
ただし、転職先の企業で企業型DC(企業型確定拠出型年金)に加入することになった場合は注意が必要です。

企業型CDに加入する場合は、iDeCoとの併用が不可となる可能性がありますので、念のため勤務先の企業で要確認です。
以前は企業型DCとiDeCoの併用はほとんど認められていませんでしたが、最近の「老後の2000万円問題」が深刻になり、併用を可能にするという話も出ています。

万が一、併用が認められていない場合は、iDeCoでこれまで運用してきたお金を企業型CDに移換する手続きが必要です。
仮に併用不可の場合でも、きちんとした手続きをしておけば、これまでのiDeCoの運用資金がムダになることはありません。

-iDeCoに関する基礎知識