国民年金基金とiDeCoの違いを徹底比較

2020/08/16

国民年金基金とはどんな年金?

自営業者が加入を義務づけられている年金と言えば国民年金ですが、それだけでは老後の生活資金は十分とは言えません。
そこで、気になるのが国民年金基金ですが、どのような年金なのかご存知でしょうか。
また、国民年金基金とiDeCo(個人型確定拠出年金)との特徴の違いにも触れてみたいと思います。

国民年金基金の制度が始まったのはいつ?


テレビのCMで♪国民年金基金~♪というフレーズをよく耳にするようになりましたが、そもそもこの制度がスタートしたのは平成3年の4月からです。
iDeCoがスタートしたのは平成13年(2001年)の10月1日、日本版の401Kとも呼ばれるようになりました。
iDeCoよりも国民年金基金のほうが歴史が古く、加入者も多いのが現状です。

国民年金基金に加入できる人は?



国民年金基金制度が開始してすでに30年近くになりますが、誰でも無条件に加入できるものではありません。
国民年金基金に加入可能なのは、国民年金の第1号被保険者と任意加入している人です。
国民年金の任意加入制度とは、任意加入時の年齢が60歳~64歳である人が対象となります。加入年齢についてiDeCoと比較すると、iDeCoでは20歳~60歳までですから、年齢条件は国民年金基金のほうが緩やかと言えます。
ただし、国民年金基金には第2号(会社員や公務員など)・第3号被保険者(第2号の配偶者)は加入不可となります。

国民年金基金のタイプと運営主体は?



国民年金基金には、おもに2種類のタイプとして地域型と職能型がありますが、いずれも確定給付型の年金です。
地域型は都道府県ごとに1つずつ、職能型は職種ごとになっているのがおもな特徴です。
国民年金基金もiDeCoも、運営の主体となるのは国民年金基金連合会です。


国民年金基金とiDeCoは併用可能

国民年金基金は自営業者のみが加入できる年金制度、それなら合わせてiDeCoにも加入しておきたいですね。
そもそも国民年金だけでは足りない分を補うのが国民年金基金、それで十分満足できれば良いですが、なかなかそうもいきません。

国民年金と合わせて付加年金に加入する方法もありますが、付加年金に加入した場合は、国民年金基金への加入は不可です。
それなら最初から付加年金には加入せずに国民年金基金に加入して、さらにiDeCoで資産運用を始めてはいかがでしょうか。

国民年金基金は終身型? それとも確定年金型?


国民年金基金とiDeCoはもちろん併用ができるので、ぜひともこの組み合わせで老後の生活にゆとりを持たせたいものです。
国民年金基金は国民年金と同様に、将来の給付額について終身型の年金です。口数で加入する仕組みになっていて、1口目は終身型での加入となりますが、1口目以降は終身型か確定年金型か任意選択可能です。

iDeCoは、残念ながら終身年金としての機能は果たしていませんが、国民年金や国民年金基金、個人年金保険などと併用しながらプラスアルファで老後の生活にゆとりを持たせられます。

-iDeCoに関する基礎知識